2013年11月29日金曜日

18. ビエンチャン

18. ビエンチャン
無限に見えていた世界は、視点を変えれば小さな選択肢の集まりに過ぎなかった。

一日、ぐうたらしていた。
街は暑い。ビリヤード。葉っぱをすってもろくにキマらない。

夜、一人で飯を食ってたら、胡散臭い日本人にからまれた。そのまま二件目まで付き合い、今、ゲストハウス。前歯の欠けた女が、扉の向こうからこっちを見ている。

日本人は、ボス、メガネ、アフロの三人。私がドイツ人と話しながら飯を食べていたら、したたかに相席してきた。流暢な英語を話すボスは、投資で金を儲け、海外で暮らしている。メガネは、東京で医療系の仕事をしていて、2ヶ月の海外研修でラオスに来ているという。アフロは、靴とジーパンが好きな24歳だ。

そういえば、旅する漫画家は有名人らしい。
みんながみんな、あのブログを読んでいて驚く。葉っぱは、アフロにあげた。彼は、日本の都立大に通う俳優志望の男に似ている。なぜだろう、何か残念なところが。


明日は列車でバンコクへ。カンボジアへ行こうと考えていたが、その後がなんとも分からない。
そのままインドへ行ってしまっても良い気がして来た。
あるいは、ベトナムへ入り、香港を見て、カトマンズへ飛ぼうか。

陸路にこだわるのもアリだが。うーむ。


ゲストハウスのロビーには、外人が優雅にも男女4人でビリヤードを楽しんでいる。早口の英語が飛び交う。

嗚呼。

日本の恋人。

ふむ、なかなか良い響きじゃないか。私は何も引け目に感じる必要は無いのだ。外人がとうとうTシャツを脱ぎだした。上裸で楽しいのは分かるが、それはラオス人に失礼だ。タブーだ。やれやれ


ここと比べると、バンビエンは良かった。心置きなく葉っぱも吸える。ルアンプラバンは、その点で格落ち。チェンマイは素晴らしい。
どうかな。なんとも言えん。

そういえば、バンビエンで出会った日本人は、滞在することを目的としていた。旅と滞在は相反する。しかし、不可分でもある。

滞在するために、わざわざこんな田舎まで。ただ羽を休めるだけという理由で。動くためではなく、身体を休めるために!
と、すると、私は休んでいる人々を見たのだ。とやかく言うことは無理だ。

旅の目的うんぬん、目的意識うんぬん、そんなことを考えながら旅をすることは、どうなんだろう、野暮か?

なぜ働くか?という答えに、走ってなきゃ詰まらないと言う人がいる。
なるほど。

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