2016年7月12日火曜日

気だるさを楽しむ

さぼうるに行った。
ナポリタンを注文した。
出てくるまでにたばこを2本吸った。
煙が目に入って鬱陶しかったので、右に左に灰皿を動かした。だが、煙はしつこく顔めがけて漂ってきた。どうやら煙は私を求めているらしかった。

たばこを吸うと、頭のあたりがぼーっとした。久しぶりに感じる気だるさだった。気だるさに委ね、気だるさに耽り、気だるさを楽しむために、ここに来たのだなと思った。

やがてナポリタンが来た。
付け合わせのサラダは、ところどころカスのような葉っぱが混じっていて、不十分な水切りのおかげでドレッシングも水っぽかった。粉チーズをかけて片付け、サラダの皿にナポリタンを取り分けて、ひとくちずつ食べた。

定員は相変わらずだるそうな態度で業務を持て余していた。

トイレの手洗い場から汲んだような水を飲んだ。水の塩素割りのような、向上心の無い諦めの味がした。最後にたばこを吸った。