2016年7月15日金曜日

Every kiss, every hug

You re going to be happy with me 


女性ボーカルのジャズ
名前も歌詞も曖昧な曲
閉店後の店を少し片付けて、ウイスキーを飲む。たばこを吸う。
誰も知らない。誰かが私のことを想っていても、よもやこうしているとはこう思うまい。

店は我が子供。
店と2人。今日もそこそこ頑張ったな、まぁ、お疲れさん。
と、一杯やるわけである。

店はまだ少し散らかっている。
あとでやるさ。

この時間は死んでいる。気付かぬ間に死んでいる。

耽ることもない気だるさよ。

きっと、脳は夢を見ている。


本当の眠りを減らして、なんとなく、夢を見る。意図せず、本意ではなく。


この曲が終わったら帰ろう。
あ、洗い物が終わってなかった。
さてと。どっこらしょっと。

2016年7月12日火曜日

気だるさを楽しむ

さぼうるに行った。
ナポリタンを注文した。
出てくるまでにたばこを2本吸った。
煙が目に入って鬱陶しかったので、右に左に灰皿を動かした。だが、煙はしつこく顔めがけて漂ってきた。どうやら煙は私を求めているらしかった。

たばこを吸うと、頭のあたりがぼーっとした。久しぶりに感じる気だるさだった。気だるさに委ね、気だるさに耽り、気だるさを楽しむために、ここに来たのだなと思った。

やがてナポリタンが来た。
付け合わせのサラダは、ところどころカスのような葉っぱが混じっていて、不十分な水切りのおかげでドレッシングも水っぽかった。粉チーズをかけて片付け、サラダの皿にナポリタンを取り分けて、ひとくちずつ食べた。

定員は相変わらずだるそうな態度で業務を持て余していた。

トイレの手洗い場から汲んだような水を飲んだ。水の塩素割りのような、向上心の無い諦めの味がした。最後にたばこを吸った。