火曜日。
仕事が終わり、東中野へ向かう。20日焙煎の豆を持ち帰り、27日焙煎と取り替えるために。
先週、店で怖い話をしてから、店に1人でいるのが怖い。
おばけや邪悪なものは本当に怖い。
ジャズヒップホップを大きな音で流しながら、酒を飲む。
東中野に住む友を呼ぶ。
来るそうだ。
終電まで飲むことにした。
50年代のミックスを流しながら、何杯か酒を飲んだ後、友がこの曲はフレッシュな恋愛のしたくなる曲だとか、そんなことを言った。
最近してないな、したいね。とか、そんな相槌を打つ。
最近どうなんだい?彼女とは順調かい?とか、訪ねると、どうも様子がおかしい。
話を端折るが、友は私の関係を持った子と、関係を持ったらしい。数ヶ月に渡って。
友は現在の彼女と別れ、その子と付き合おうか、一時期本気で悩んだらしい。だが、最終的にはその子が1番手になることはなかった。
酔いのせいもあって、私は幾分面白おかしくその事実を捉えた。
ついに兄弟が出来た。こりゃ愉快!
そんな感じだ。
だが、半日経ってみて、少しもやもやしてきた。
私は全く気付かなかった。
私の知らないところでそんなことが繰り広げられていたとは。問題はその女だ。今考えても、なかなかとんでもない奴だ。
友は、このことは絶対に内緒だと念を押した。特に問題はない。
まぁ、今思うことは、大人になると何かしらの秘密を抱えて、知らんぷりするのが上手くなるのかなと。
だんだんと、友だちは歳をとって、秘密を隠すのが上手くなるのかな、と。
誰もが何かしらの隠し事をしている、その可能性がある。と。
大袈裟なことではないが、少しショックだった。傷ついたわけではない。