2013年11月30日土曜日

42. カトマンズへ

42. カトマンズへ

素晴らしいたくさんの色。幻想的な世界を感じ、君はそんな良い反応をする。
でも、虹には髭が生えているから。

インドの軽井沢、ダージリン。
ダージリンのもんじゃ、マラドン。

あごをクイッとやって挨拶をする。

朝8:20に起きる。昨日の葉っぱはもう残っていないようだ。

ダージリンティを飲む。セカンドフラッシュ、ジル。あまり香り豊かではない。クッキーやマフィンを紅茶に漬けてたべる。

コーヒーも飲む。美味しい。

ホテルを出て、道を下る。シリグリ行きのタクシーをつかまえる。
シリグリはボーダーだ。超えるとカルカルビッタ、そこから半日かけてカトマンズだ。

シリグリ、シリグリと運転手が呼びかけるも、客がいない。同じところを2回も回った。運転手は、行き先のプレートを変更した。すると客が乗ってきた。
文句を言ったが、問題ない、シリグリには行くという。うーむ、わけがわからない。


途中、客を乗せては降ろしてゆく。バスみたいだ。
この運転手はビビリだ。対向車が来る度に、しっかりスピードを落とし、車間距離をたっぷり20センチ空けてすれ違いをする。
ダージリンに来たときの運転手は、すいすいとスムースに対向車をいなしていた。それと比べると見劣りしてしまう。

あるいは、上りと下りで優先されるべき立場があるのだろうか。

何れにせよ、せっかくスピードを上げたと思ったのにまたすぐに落としてしまうのは、なんとも焦れったくなる。

見たところ38のおっさん。ミリタリーのキャップを被った眼鏡おじさんだ。鼻の下にちょびひげ。


途中、町でまた客を乗せる。

おかしな客が乗ってきた。というか、運転手が無理矢理乗せている。子どものように泣きわめく老婆の腕を引っ張り、蹴り上げんがばかりに無理矢理荷物席に押し込む。

女はまだ泣きわめいている。

10メートルも進んでいないのに、痺れを切らした運転手は、出ていけと怒鳴りつけ、尻込みする老婆を乱暴に降ろす。両手に靴をぶら下げ、女は靴下のままブツブツ道を歩き始めた。

運転手の口からはポリスのフレーズが漏れる。
違法入国者!?
意味不明だ。

バスに乗ってると、乗客のこころは一つになる。前の車を抜かせ!スピードを上げろ!でこぼこ道を避けろ!だ。


私は、今、インドにいる。伝統的支配が息づく町だ。合法的支配の進んだ日本とはエライ違いだ。こうなると、もっと原始的な世界、カリスマ的支配が生きる世界へこそ行ってみたくなる。
あの、経験に酔う南山大学の学生のように、原理的カリスマ指導者が治めるイスラム世界。。

彼は、JICAに憧れていた。

ああ、彼らの幸せという話は無視すれば、資本主義社会にあのような原始社会は必要ないのである。邪魔なのだ。そのような、孤立した新しい新芽は、淘汰される対象なのだ。

イギリスはすごい。覇権、ヘゲモニーを現役で操る。ポンドは負けることない。彼らの中枢はすごい。

ダージリンに、トンネルはない。線路は狭く、ロジスティクスは最悪である。イギリスはわざとこうした。こうすれば、革命は不可能だからだ。
ユネスコは、見張る。革命の芽を摘むために、世界遺産という名目で、変化をタブーにし、縄を張る。


さて、バスは山をどんどん下る。どうなっているんだ、山沿いの道を行くんじゃないのか?

結局、ニューなんちゃらという、カルカッタから到着した駅の近くで降ろされた。カルカルビッタまで行くには、あのバスに乗れという。

そのバスは、現地の人のためのバスで、ぎゅうぎゅうである。こんなのに乗れるのだろうか。

綺麗な山の雪を眺めつつ、気持ちよくバスの旅をする予定だったのに、期待はずれである。

立つと、頭が天井にぶつかる。

結局、1.5時間バスに揺られ、きたない町に到着した。ここがカルカルビッタらしい。ボーダー越えはごく簡単なものだった。
ビザ発効も無く、やる気のなさそうな係員がパスポートに判を押して終わり。

国境の川がある。小川だ。水が綺麗。ガードが緩い。パスポートの提示すらない。リキシャへ30ルピー

姉弟に笑われた。

カレー、ビリヤニは不味い。

茶を沸かして飲んだ。さあ、出発。

インド人は、他人のパーソナルスペースにズケズケ入ってくる。肩がぶつかろうが、腕がぶつかろうが、全く気にしない。赤の他人でもだ。
私のパーソナルスペースは狭くなった。

ベルターモルを通過。

マイコラ川通過。
Religious river
定期的に川が干上がるとしたら、精霊は宿らないだろうか?

母と話した川に魂が宿るという話を思い出した。

するとなぜか、急に母が恋しくなり、親孝行したくなってきた。

よくに良い思い出、男経験、恋愛経験もなく、騙され、子どもを生きる拠り所にして、教育をしてきたなんて、泣かせるじゃないか。


バスの中では、ネパールの歌謡曲が流れていた。どことなく懐かしい気がした。気のせいも良いもんだ。

次いで、映画。
クリシュ。身を持って飛行機のタイヤのサスになり、墜落しそうな着陸を助けるのは笑えた。空を飛ばず、ビルの屋上を走るんだもの。
マトリックスのネオとバットマンを足した感じで意外とかっこ良い。

I'll bitch you with stick
ラオルー

A factory in the temple

ねずみだ!いや、いたちだ!轢いちまえ!

轢いた。
いや、やっぱり猫だったかもしれない。


ダージリンは雨が降らないらしいけど、水はどうなってんの?


バスは時折、並々ならぬ揺れ方をする。機嫌の悪いロデオの様に不意にジャンプするのだ。
バスがお茶目に跳ぶ度に、可哀想な椅子に並んだ僕たちは、文字通り飛び起きる。
しかし、それでも、信じられないスピードで真夜中の田舎道を爆走するのだから文句は言えない。

寝てられないので、ロックで体を揺らす。


そのままなぎ倒された螺旋階段、晒し者。

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