2015年6月15日月曜日

液体をぶちまける

12時から17時まで珈琲屋でバイト、21時近くまでいた。場所は古本屋街から少し離れたオフィス街。

夜、新宿で飲む。ビール180円24時間営業の店。
アーティストになりたい?
店舗のデザインでもしてみれば?
モッドバーもってくる?
ミルクタップもってくる?
コーヒータップ?

上司に何かしら言われ、それなりに響いたのだろうか?

大衆居酒屋でたくさん飲み、たくさん食べた。3人で3時間くらい居たが、1万円を超えることはなかった。


オーストラリアの旅行から帰ってきた先輩は、私が来たことを快く思っていたのだろうか。



いずれにせよ、
改めて自分は何をしたいのだろう?
アーティストになる?
感性は磨いているのか?

特に何もせず、惰性で働き、適当に女を抱いて、それで満足なのだろうか?


Curtis fullerのタフな低音が、ヤワな精神に何となく響く。


とはいえ、何もやる気がしないのは確かだ。
流れに身を置き、巻き込まれるぐらいが関の山だろう。

言い訳はたくさんある。





女と女と男と男

昨日から仮病を使っていた。
女の家で寝ていた。

仕事に行くと嘘ついて、今度は別の女にあいにいく。雨は降りそうで降らなかった。

城みたいな建物で女と会う。
ろくに会話も交わさず、鍵をしめて、ベッドに寝かせる。3時間余り横になって、部屋を後にする。

一緒に食事でもと思ったが、腹は減っていない。
どこか遊びに行こうかとも思ったが、趣味が違いすぎる。
キンタマは空っぽで生産中止、歩くのもうんざり。
写真を撮るも、恥ずかしいと嫌がる。そしてこれがどうにも絵にならない。

どうしようもない。
次にあう約束もせずに、駅で別れた。


この女は20代後半で、都内で事務仕事をしている。旦那は休日も出勤で、スポーツの観戦を除いて特に何んにも無い。この関係が数年続いているという。

いつも眠そうな口をして、ふわふわと歩く。パッとしない細身の、そんな人間だ。

もう3回くらい会っている。

そもそも、出逢いすら褒められた出逢いではない。結構控えめに言っても。

・・・・

中野の中古カメラ屋に行く。
国分寺までコーヒーを飲みに行く。

国分寺の店でマスターは、
「コーヒーや飯、酒がうまいわけじゃないんだけど行くと落ち着いてつい深呼吸してしまう店。別に誰とも話すわけではないのに、長居してしまう店。俗に言うサードプレイス。
それはどういうお店なんだろう?
最近、東京行って店をまわっても高が知れている。
うまいはうまいけどそれだけで詰まらない。
満たしてくれる店が欲しいし、そうありたい。
そもそも何を満たしているんだろう?」
と語りを始めた。

「驚きが無ければ感動がない」
「スターバックスに見える公共性」
とか、こんなことが思い付いたが、やめた。

いま思えば、
本当の答えは「心とか魂とか、霊感とかそんなもの」なのかもしれない。

瞑想的な雰囲気を、忘れているのかもしれない。

・・・

新宿で、卓球をする。
役者志望の友。卓球は強かった。
黒い長袖のTシャツが汗で白くなった。

何枚か彼を撮ったが、絵になった。



家に帰る。




2014年8月16日土曜日

松 戸

ホコリが空気に飽和。部屋の空気としては十分すぎるほど。

朝起きると喉がいがいがした。

出窓を開けて、たばこに火をつけた。コーヒーを持って。コーヒーはケニヤのアメリカーノ。少し辛い。
ノートパソコンから出るジャズの音。水道の蛇口から出る水の如く雑な音の流れ方。

雨に濡れた木の葉っぱ。なんの木だろう。葉っぱ自体が木陰となって下の方の葉っぱに淡い陰を差し出す。テーブルクロスとかカーテンを両手に持ってひらひらさせるように、ごく自然に確実に陰をこぼす。
上の方の葉っぱたちは、曇り空の灰色の光を特権的に享受する。堂々とさも当たり前のような表情で、そよ風をいなしながら腕を組んでいた。

私は、この葉っぱのグラデーションを美しく思った。葉っぱたちが織りなすパターンの連続性と、小川に渦巻く波のようなささやかなドラマ。素敵じゃないか。


子供のようにはしゃぐのが好きだ。ノルウェイで、雪に興奮したのをを思い出した。イングリは少し戸惑っていた。イングリがそれを見て喜んでくれたのを思い出した。僕は喜んでくれたことに戸惑いながら喜んだ。

こう思ったのはもう過去のことだけど。



ヂィィィィィィ、ヂィィィィィィ、ヂィィィィィィ、ゴウンゴウンゴウン、ヂィィィィィィ、シュコァーォ、シュコァーォ、ゴウンゴウンゴウン、ゴウンゴウンゴウン、ヂィィィ、ヴーンワーンワーン、ヂィィィィィィィィィィィ


音の拾い方は無意識的に主観的だ。

蝉の叫びにも似た鳴き声に、車や飛行機の音が雑じり、時々電車が自己主張の足音をばら撒く。


部屋のノートパソコンからは、テイクファイブが尊厳たっぷりに唄うのが聴こえる。


そよ風が忙しそうに右耳にぶつかって通り過ぎてゆく。さも忙しいふりをしながら。


2014年8月15日金曜日

浅草

失敗して初めて間違えだったことに気付く人間もいる、痛覚が鈍い人間もいるように。

寝坊して12時に起きた。13時に店を開けた。昨日の台湾人が12:30に店に来た。唐揚げを差し入れに来てくれるおじさんもそのあと程なくして来た。

シンガーソングライターの中山吉。地味でマイペースな小柄の女の子だ。福岡出身で、夢を追い、上京。夢を追うとは彼女の言葉である。

月 足の不倫相手の人妻が閉店後遊びに来た。余ったアイスコーヒーをタダで飲ませ、少し世間話をして、豆を200g買って帰って行った。歯科衛生士らしい。細身でよく笑う綺麗な人だった。


ビラ配りを手伝った。シンガーソングライターの彼女の3倍のスピードでビラを配った。
相対的に、私の方が器用な人間のようだった。

吉野家で牛丼大盛りと、ビール中瓶を頼み、810円だった。
ビールは飲み干せなかったので、道路に佇んで飲んだ。

2014年6月3日火曜日

白痴. 黒澤明



戦犯で死刑に鉈んです。



沖縄の病院。
癲癇性痴呆。

白雉。

この世で真に善良である事は、白痴/バカに等しい。

笑いを忘れた北の男。
欲望が爆発。ダイヤの指輪。
遺産が転がり込んで札幌に。

亀田は妙子の写真に涙を流した。羊。

自分じゃ気付かないらしいんですけど、どうも変らしいんですよ。
死ぬと分かった瞬間、世の中の人が全部懐かしく思えたんです。
どうして、もっと親切にしなかったんだろう。
でもだめなんだ。もう死ぬんだ。



亀田と赤間は北海道へ帰る青函連絡船の中で出会った。亀田は沖縄で戦犯として処刑される直前に人違いと判明して釈放されたが、そのときの後遺症で癲癇性の白痴にかかってしまったのだった。札幌へ帰ってきた亀田は狸小路の写真館のショーウィンドーに飾られていた那須妙子の写真に心奪われる。しかし彼女は愛人として政治家に囲われていた。裕福な大野の娘の綾子と知り合いになった亀田は白痴の症状はあるものの性格の純真さ善人さから、二人に愛され綾子と妙子の間で激しく揺れ動く。3人の異質な恋愛は周りの人物たちを次々と巻き込んでゆくこととなる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E7%97%B4_(1951%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%98%A0%E7%94%BB)


2014年5月30日金曜日

大人の見る繪本 生れてはみたけれど

大人の見る繪本 生れてはみたけれど
小津安二郎



無声映画。初めて観る。
見えないところで進行している出来事の不安さを感じさせられる。

そうか、そもそも映画は無声映画から始まったんだ。
しぐさが見せる意味。お辞儀や、顎をしゃくる仕草、笑顔や距離感、沈黙の間、言葉以外のコミュニケーション。これがいかに重要かが分かる
。
画面の外にあるものは、即ち存在しないのである。
カメラによって見られたもののみが、存在を許された物なのである。

一方、台詞とは演劇の世界、舞台の世界から生まれた物である。
意図的に再現する演劇。劇的に脚色される演劇。これは、劇場の作り話ですというワザとらしい演出に上ら内された異世界感/観。

映画は、日常を炙り出すもの。これは本当のお話です。

視点の恣意性。ムーブメント。



どうして太郎ちゃんのお父さんは重役で、お父ちゃんは重役じゃないんだい?

いくらぶったって、偉くないものは偉くないんだ。

納得?
この問題は、これからの子供には死ぬまで一生ついてまわるんだ

これからも一生侘しく爪を咬んで暮らすのか
俺みたいなやくざな会社員にならないでくれな

お前たち
大きくなってお父ちゃんよりも偉くなれば良いじゃないの
お前は大きくなったらなにになるんだ

どうして大将にならないんだ

お父ちゃん御辞儀した方が良いよ


偉い。ね。




良一、啓二のお父さんは、重役の岩崎の近くに引っ越して出世のチャンスをうかがっている。だが、兄弟の前では厳格そのもの。引っ越しで転校した兄弟は早速地元の悪ガキグループと喧嘩した揚句、鬱陶しくなって小学校をずる休みするも担任の家庭訪問で知られ、二人は父さんから大目玉。そのうち悪ガキ仲間と友達になり一緒に遊ぶようになる。その中には岩崎の子供もいる。ある日、みんなで「うちの父ちゃんが一番えらい」と自慢する話が出る。兄弟も自分の父親が一番えらいと信じて疑わなかったが、ある日、岩崎の家へ行って見せてもらった十六ミリ映画の中で、父は岩崎の前でお世辞を言い、動物のまねまでしてご機嫌伺いをしていた。怒った二人は食事も取らず、またしても学校をサボって抗議する。しかし、その抗議も長続きせず母のとりなしで兄弟は夕食を食べて寝る。父も子供の寝顔を見ながら、家族のためとは言いながら子供を絶望させたことを後悔する。翌朝、いつものように父と兄弟は一緒に家を出る。

2014年5月19日月曜日

醉いどれ天使

醉いどれ天使


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%94%E3%81%84%E3%81%A9%E3%82%8C%E5%A4%A9%E4%BD%BF


雨に濡れたでこぼこの舗装道。ギターと蚊。

結核。肺病は見た目には分からねえからタチが悪い。
気付いたときにはもうおしめえだ。

子供はチブスを怖がらない。
油の浮いた水、ぽこぽこと泡が浮いてくる。

やくざの色男、
ふん、ダニみてえな奴だなお前は。

あんな奴は足の折れた馬みてえに一思いにたたっ切るより仕方がねえな。
肺に肺に穴が相手寂しくて仕方が無いんだ。

怖い物を恥ずかしいと思うところが可笑しいのさ。
墨を入れたり、隠語使ったり、暗闇は目をつぶって駆け抜けようって口だ。

フロイト。
強い父親。

家の外は汚れた池。石油まみれの池。
岡田はギターを弾く。人殺しの歌。

変わらないのは、この薄汚い水ったまりだけか。
花を投げ捨てる。

岡、松を殺す。

医者、池に石を投げる。
それなのに、馬鹿をしでかすのがやくざなんだ。下劣だってんだ。

あんみつの娘。
理性さえしっかりしていれば、病気なんて怖くない。

達者でな。
ご機嫌よう。

あなたと二人で来た岡は。


命知らずのやくざが結核になり、彼に自己を投影した医者が救おうと努力する。
だが、やくざは濁った水たまり同様、芥や蛆やばい菌を食い止める事が出来ない。
親分に求めていた父性が偽物である事を偶然知る。
縄張りの花屋、飲み屋、あらゆるところで爪弾きを受ける。花は30円。


親分殺し。
女にギターを弾く親分に、ナイフで挑む。
だが、結核による喀血により力を失い、返り討ちに会う。
外の世界へ最後までもがくが、力尽きて死ぬ。白いペンキまみれ。

飲み屋の女と水たまりの前で話をする。故郷に帰るという。
私には、彼を救えるんじゃないかと思っていた。と涙ながらに話す。
医者も憤慨しながら悲しむ。

the end

酒

2014年5月18日日曜日

雨月物語

雨月物語
戦。商売で儲ける男。
侍になれない男。

鎧を奪う男。
釜の火が消せない男。

瀬戸物を舟で運ぶ。
湖。
海賊にやられた男。
「いいか、つらい苦しいといっても今だけだ。我慢しろ、な」

市で坪を売る。
鎧と槍を買う。軍隊に這入りたい男。出世。

使用人、3人同時に座る。
皿は我が子。
歌と踊り。
死霊。

出世。

幻の屋敷。
格別の酒だ。
戻った戻った。


あなたがやっと立派な人になった時、私はこの世の者ではなくなったのです。


2014年5月17日土曜日

guilty of romance

園zionの映画。
狂言回し。


変態の話。
自殺サークルの匂い。魔女っ子クラブが。


チャンネーが、ホテルのシャワールームでセックスしている。シャワーの雨。曇るガラス。こちら側から覗く視点。


anyway, 女が死ぬ。
ウジの沸いた女のバラバラ死体。マネキンとくっついている。
生きたウジとリアルな死体を使ったグロ描写で、食いつきはバッチリ。


徐々に明らかになる女性の身元。


作家の妻。
几帳面なスリッパの整え方。紅茶。何度も繰り返す日常。広く綺麗な家。それはそれは如何にも立派な家。白い和服。
物足りない何か。やりがいのなさ。空っぽの心。
スーパーで試食のアルバイト。モデル業。褒められる女性らしさ。ぎこちないセックス。
目覚め。何かわるいもの。




男との出会い。
白いコートにボーラーハット。さながらアレックスのようだ。靴はマーチんだろうか、そこまでみてない。ピンクのカラーボール。運命的に近づいてくる男。スケコマシ。ジゴロ。
彼は彼女を支配する。
性と暴力による支配描写は、園zionお手の物。冷たい熱帯魚を思わせる。
旦那の(性的な?)パワーが無いと、いつでも女は支配されるのだ。近頃の女は、慣習など古くさい事に縛られない。バルザックの女だからな。


再び女刑事。


女との出会い。
彼女は、大学教員。
「言葉なんかおぼえるんじゃなかった
日本語とほんのすこしの外国語をおぼえたおかげで
ぼくはあなたの涙のなかに立ち止まる
ぼくはきみの血のなかにたったひとりで帰ってくる」
「言葉おぼえたおかげでぼくはあなたの涙のなかに立ち止まる
ぼくはきみの血のなかにたったひとりで帰ってくる」

彼女は、父親に対する性的なコンプレックスがどうたらこうたら。
典型的なエレクトラコンプレックスというやつ。
彼女の父親は芸術家。娘を溺愛し、ヌードの絵なんかも描いている。
性交渉を迫る娘に対して、カフカの「城」を渡す。

私のペニスの代わりに、この本をあげよう。という感じだろうか。

よう分からんが、彼女にとって「城」こそ父親の愛なのだ。
「城」を巡りながらも永遠に辿り着けない娘。

「ある冬の晩、主人公のKは雪深い寒村の宿屋に到着する。この村はW伯爵の城の所領であり、Kはこの城に雇われて来た測量士であった。宿屋で一夜を明かし、翌朝に城を目指すが道が分からず、散々歩き回った末に夕方宿屋に引き返すしかなかった。城の雇われ人夫だという者に聞いてみると、許可がなければ城に入れないという。城の執事にやっと電話が繋がると、おまえは永久に無理だろうという旨のことを言われる。城からの使いだという者が来てKに手紙を渡し、直接の上司は村長だという。村長を訪問すると、城では全く測量士を必要としていないと言い、村の行政機構の仕組みを長々と話して止まない。宿屋に戻ると村長からの使いだという者が来て、Kに測量士としてではなく、学校の小使としてなら雇えるがと伝えてくる。Kは仕方なく引き受けるが・・・と、いつまで経っても測量士Kは城に入れないのであった...」


父親はとっくに死んだ。彼女が売春(父親=城 探し)を決めたのには、父親の死がトリガーになったのではないだろうか。


話を、小説家の妻に戻す。
彼女は、AVに出演してから、自分の魅力に気付き、目覚め始める。暴走。影の暴走。
女の影は濃い。暴走は止められない。
彼女は、大学教員の女に弟子入りする。

「愛がなければ金を取らなければいけない」
それに反して、金を受け取る女を蔑む男達。男達は、愛を求めているんだ。偽りでも、愛の形のしたものが欲しいんだ。愛を求めて軟派する男達を、彼女は一層蔑むようになる。
なぜなら、彼女は売春をすればする程、夫への愛を確信するからだ。

反作用が強まれば強まる程、内部で作用が磨かれる。
影を濃くすれば濃くする程、本質も実体を帯びてくる。
そう信じているかのようだった。



女刑事も浮気をしている。旦那の友人に性的に支配されている。娘が居るにもかかわらず。背徳感を楽しむというよりも、純粋に被支配に溺れている女性である。
母親としての彼女と、女としての彼女。
母親らしい母親、その裏側に潜む二面性という点で「紀子の食卓」と通ずる部分がある。

この監督は、
家族
暴力、男
セックス、女
自己実現(たいていは「間違った」方向)
支配
what else...
が得意ね。

ま、いいや。

女刑事は、どんどん事件の真相に真相に食い込んでゆく。
この事件は他人事ではないと実感する。対岸の火事ではない。
身を燃やされる思いで、冷静に城に近づいてゆく。一方で、女刑事の過去へ潜る事は無い。(大人の都合かな)彼女の過去が垣間見えるのは、現在の浮気相手との出会いの経緯のみ。だが、演技から深層への内省を窺い知る事は出来るかもしれない。
クラリスに対応するレクターのような指南役は登場しない。刑事。彼女の上司は居ない。彼女は、純粋な脳と手足を動員して動く。完全な彼女を支配するのは、暴力的な性の支配、要するに浮気相手の性的魅力。なぜ、彼女の旦那はだめなのか。下手なんだろうな。ひとり娘だし。浮気相手は、車で移動する。遊牧民。失う物は何も無い。彼女に取ってのトリックスターだろう。



ピンクのカラーボール。

小説家の妻は、大学教員の女の母に会う。通過儀礼だろうか。
その後、魔女っ小クラブというアレに所属する。
そして、皮肉にも、旦那が客になる。旦那への愛は消え失せる。


で、大学教員の女は、その母に殺される。
ジゴロは首吊る。

事件は解決。

エンディングは、ゴミ収集車を追いかける女刑事。
日常を追いかけていたら、知らない世界に来てしまった的なやつ。




#カフカの城
#ジゴロ
#売春
#円山町五丁目
#たちんぼ
#二面性
#エレクトラコンプレックス
#ゴミ収集車
#つまらない日常
#心の乾き
#ロマンスというシャブ
#


東京暮色

東京暮色

コノワタやら牡蠣やら男が二人、飲み屋。
東京暮色
旦那が店を出るときに映し出されるハットのカット。物体に説明させるカットの好例。

男はウーンしか言わない。
いや、そもそも喋る人間と相槌を打つ人間てやつがいるもんだ。だいたいみんな、相槌ばかり打ちたがる。

場所を明示する写真のような静止画は3つで十分。ひとつ6秒。

若い奴がたばこを吸う時、大体気合いが入っている。年寄りは、悩む人間は、ぼんやりたばこを吸う。
雨の振るシーン。26:11

言葉で語るぐらいなら、映画は要らない。現象が語るから、映画の意義がある。台詞には、無駄が多い。そもそも、台詞は現象の一つなのだ。

対話は2人。
議論は3人以上。?

「しかし、日本のウイスキーも良くなりましたなあ」

あんたの子じゃなきゃ、誰の子なのよ。
いや、別に疑ってるわけじゃないんだけどさァ
どうする積もりなのよ
困ったなァ
etoileという星

警察手帳を見た女、何も言わずコートの裾を握りしめる。

全ての行動には必然が伴う。
思わず--をしてしまう...という状況が重要なのだ。

脅し「そんな子はお父さんの子じゃないぞ」
その脅しは、父親が絶対という前提に成り立っている。

母親がいない。

お父さん、あの子はとっても可愛がっていた積りだがねえ。


画面を蝕む黒い影。天井に近いふすまは黒い。

満州の冬は寒かった。日赤の特別会員。

口では嘘を言うのが日本人。謙遜という。


私、子供なんて生みません。
もし生んだとしても、思い切り可愛がってやる。捨てたりするもんか。

いいのかい、あんた。もう大分這入ってるんでしょう?

状況・現象に追い込まれる登場人物達。

気不味さを纏う人間は、別れ際に「じゃ」という。

父たるもの、裏切ってはならない。裏切られることを覚悟する存在でなければならない。子の裏切りという結果を許さなければならない。責任という物だろうか。

明子の仏壇の前で唱えていた祈りの台詞はなんだろう?
父が哀しそうにしないのはなんだろう。

死に対してへっちゃらな顔をする男というのは、こんなにも哀しそうなものか。

彼の経験と重なる。
父親不在。
jungの欠点は、現在の状況が過去に色をつけてしまう点。
同じ経験でも、分析時点の心理状況によって、認識が変わってしまう。
例えば、ある男の経験、上司から叱責をうけた時と、女とセックスしている時では、父親の印象も変わってくるはずだ。詳しくは河合隼雄参照せよ。

彼の経験に対して、この映画は、
母親不在。
明子ちゃんはあっさりと死んだ。
あまりにアッサリ過ぎる感はあったが、そんなに悪くないとおもう。

2014年1月31日金曜日

109. 千葉

109. 千葉
27
彼の家は千葉にある。
今日、彼は11時に目を覚ました。
駅は、いつも何かしらの音を発していた。プラットフォーム全体に響くうるさすぎないアナウンスや、電子音。発車の音楽。人々は急いで電車に乗る。
不思議なのは、電車に乗ることに急いでいるのは日本の人々だけではないということ。ノルウェー、ロンドン、イタリア、どの国の人々だって、電車に乗り遅れまいと、神経を張っているのだ。
無駄なことを排除して、排除して排除して。
人々はみんなさみしそうに見える。ペットショップのふてくされた犬のよう。きょろきょろと、他人が動く様を目で追う。
I'm not a kid. I ask for a stranger.
日本語は難しい。
日本人ですら、何かを伝えることに苦労をしている。言語であるのに。言語は便利なものであるはずなのに。
いや、日本人が苦労しているのは、言語以外のコンテクストだ。
ボディランゲージは分かりづらく、態度という繊細な形で現れる。そしてそれは大切である。
そういったコンテクストを損なうと、評判を落とす。評判は、社会で失敗しないために非常に大切である。
相手が良い奴が悪い奴かといった客観的な質は問題ではなく、自分が相手を好きか嫌いか。で他人を判断する人もいる。
本当に色々な人がいて、偏見に取り憑かれている。
偏見。偏る見る。見る。
放射能こわいという、人々の意に反して、「ふくしまの米できました」という広告がひとつの皮肉も無く、電車の広告で流れる。
日本だけではない。むしろ、海外において、私は様々な情報を排除し、無視してきた。
しかし、触れるものの一つ一つが初体験という振動をもって彼を響かせため、妙な新鮮さがあったのだ。
…
そういえば、バスの窓は自分を映す鏡とかいうけど、窓のないトゥクトゥクやリキシャはどうなんだ?
会社説明会は、その会社がどれだけ魅力的か、抱いていた期待を納得させるものだった。
帰りの電車、彼は不思議な感覚に飲み込まれた気がした。
あの頃に、戻ってきた感覚だ。ここはみなとみらい。ここは横浜。ここはJRの車両の中。彼が今まで日本で貯めてきた記憶、偏見、考え方、感じ方。そんなようなもの。空気が薄いのに気付かない感覚。脳の一部が眠っている感覚。トイレの鏡でで髭の生えていないボーズの男を見たせいだろうか。
再び自分が自分ではなくなる感じがして、彼はふと少し落ち込んだ。彼にはひげがあった方が、自分らしく思えた。そして実際、ひげのない彼はひどくナイーブに見えた。
彼は急に恋人が恋しくなった。良い匂いを感じたからだろうか、何もかもが許されない国に戻ってきたからだろうか。この国は彼が、彼の思考を通して感じることを禁止している気がした。主体的に思考することが不可能なのは知っていた。しかし今や、客観性がもっともっと暴力的な恣意性を持っている気がした。
うざったい広告の言語を捉えてしまっては、意味を想起せざるを得ない。恣意性の排除はもっと容易なはずだった。美しさとは無縁のイノセントを気取った雑多な情報が彼の脳に無理矢理意味をぶち込んでくる気がした。他意はない、といった顔でいちいち彼を苛立たせた。
実際、気の利かないうざったいそれらは、非情なことに日常化するのだろう。持たないことを暗黙のうちに否定してくる所有の見せびらかし。
目を奪われる人々。
しかし、それらは客観的に決して美しくない。彼には、それらがひどく滑稽に見えた。そしてその姿は悲しくもあった。
世界観の構築は、自分自身で行うべきだ。
今や彼は、テレビや新聞が構築した世界観を丸呑みしている人々を、軽蔑しさえした。
キャラクター。美しくなく、傲慢なキャラクター。認知されて生き永らえるキャラクター。

108. 東京へ

108. 東京へ
26
10時まで寝た。ウィリーは酷いといいながらクリスマスブレンドを飲んだ。彼もかき込んだ。
ハラルドが彼を駅まで送ってくれた。犬を連れて。
彼は電車の中で、これを書いている。
移動の窓は自分を写す鏡だとかいう。純粋な目になる。肉体と目が一致しないのだ。座っている。なのに景色は動いている。純粋な目だ。
何もかもが、懐かしくなるのだろうか。
500失くしたらしい。8000円以上だ。痛い。
飛行機。
日本に帰るのだ。
左にはネパール人らしき人、右にはロシア人らしい綺麗な女の人。
飛行機は真新しい。
滑走路には雪が散っている。
どこに行ったって、することは同じだった。呼吸して、食べて、排泄して、寝て、起きる。どこに行ったところで。変わらなかった。
飛行機に積もった雪を落としているのだろうか。大きな機械が翼に何かを吹き付けている。
向こうから近づいて来る国、こちらから近づかなければならない国、その違いは、教育ではないだろうか。
ノルウェーの人は、誰もスーパースターになりたいと思わない。スーパースターになりたいと思って、それらしく振舞えば、一流にはなれないだろう。
7年間、イングリは楽しませてくれた。大切なことだ。
乗り換え。モスクワ。誰も英語を話さないし、英語の表記すらなく、2キロ歩かされるとハラルドから聞いていたので、覚悟していた。
飛行機が着陸し、帽子を探していると、右隣の綺麗なお姉さんが一緒に探してくれた。カトリーナだか、そんな名前の人。ロシア人はみんな英語喋れるわよ、そして優しいのよ。と言われた。今回はたかが乗り換えだが、そのうちロシアには来るだろう。嬉しくなってニコニコしていると、マトリョシカのマグネットをくれた。素敵な青い目だった。
実際、空港は分かりやすかった。
ゲート付近には日本人がたくさんいた。きょろきょろと、幸せそうじゃない顔つきだった。
しかし、日本人だけに限らなかった。欧米人も、無愛想で礼儀を知らない人たちが多い気がした。と、彼はここで自身の不寛容に気が付いた。こうあらなければならない、こうすべき、そういった考えが不寛容を生む。
人間のあるべき姿とはどんなだろう。そんなものあるのだろうか。しかし、挨拶やお礼や詫びがあれば、気持ちが良い。
日本人はみんな、知らない人との挨拶の仕方を忘れてしまったような気がする。知らない人から挨拶をされても、気持ちの良い場合はあるのだろうに。
同胞なら、先輩後輩うんたらで苛めないで、仲良くすれば良いのだ。
子どもにゲームを買ってあげられない程度の貧乏は、むしろ好ましいと思う。ダルそうに偉そうに息子と話す。こんなパパ嫌だなぁ。
野暮。
粋。その文化に帰るのだ。
私は常に見られることになるのだ。測られるのだ。
だが、それにも増して、見ることに集中すれば、見られてることを忘れるだろう。
思うに、見られていることを意識したところで、何ら得をすることはない。知らん。もう。
子どもは、ゲームの画面を見ながら父親だか兄に何やら大声で文句を言っている。父親は、……じゃねーよ。という口調でだるそうに何か言った。子どもにFワード使うようなものか
飛行機は遅れた。たかが30分だが、彼はそわそわと圏外の携帯を何度も眺めた。日本が恋しいのだろうか。
いや、帰るところが恋しいのだ。彼はおそらく日本にいたら、オスロに帰りたいとか、インドに帰りたいとか思うだろう。
動かない景色が耐えられないようだった。
知能とは?
論理と仮説。
滑走路を走る光。長い光から光の玉が生まれる様子。街の光。ゆっくりと光を消されたように、太い雲が街を隠した。
仮説とは、存在しないものを存在するものとしてロジックを進めること。
装飾は、魂を感じさせること。
動く窓は、知らぬ間に我々を何処かへ連れて行ってくれる。
頭が痛いときに飲むコーヒーは不味くても美味しい。
Eternal city never change.
垢の浮いたような白くよごれた海。流氷かな。
ドライアイスの煙のように冷たそうな雲。ロシアと日本の間。
飛行機が間もなく着陸する。
どんな街が待っているのだろう。
そんな不安は、もう感じることはない。
ここは、ロンドンでもオスロでもなく、東京なのだ。厳密には千葉なのだ。
ついた。
もう、飛行機が墜落するんじゃないか怖がることもない。
ごきげんよう、東京。
機内食しか食べていないためか、お腹が痛い。
成田空港。恋人が迎えに。
スターバックスでエアロプレス。
みんな日本語を喋っている。変な感じだ。
家も同様に変な感じだった。白黒のぶちのチワワがぴょこぴょこ跳ねていた。彼はチワワが嫌いだった。檻から出してあそんでいた。飼うからにはしっかり躾をすべきだと思い、すぐ構うのをやめたが、相変わらず妹値は犬を甘やかし続けた。実際、犬は彼女たちになついていた。自分の部屋は散らかっていて、居心地が悪かった。
彼は変わった。確実に変わった。しかし、環境は変わっていなかった。旅に出る前そのままの散らかった部屋。ベッドのシーツさえ、変わっていなかった。多すぎる本、服、がらくた、ごみ、漫画。
全てが煩わしかった。
彼は今や、本も映画も服も酒もコーヒーでさえ、必要最低限以上興味がなかった。
風呂の浴槽に熱い湯をはり、しばらくつかってみたが、鍋いっぱいの芋粥に直面した男同様、喜びは束の間以下だった。
さみしいさみしい言ってたころが懐かしかった。mi manchi tantissimoとか言ってた頃が懐かしい。帰りたい戻りたい、この家はひどくめちゃくちゃだ。しかしそのことに、だれも気付いていなかった。むしろ、今ある状況こそ安らぎといった調子で、状況はどんどん悪い方向へ育っていった。
初めに蒔いた種が、矯正もされず、間引きもされず、育ち放題になっていった。びよびよびよ。
だれも目をかけることもなかった。全てはうまく行くだろう。
そんな楽観主義が、気付かぬうちに雑草にまで栄養を与えていたのである。

107. オスロ

107. オスロ
14:21. JAVA
キュウリ、カラメル、ジャスミン、ウーロン。ゲイシャ。
エスプレッソ、チョコレート、ソルティ。
カプチーノ、紅茶のシフォンケーキのよう。
ハラルドは飲み過ぎたためか、やたらとトイレに行った。
カフェブレネリア、エスプレッソハウス、フグレンをまわった。
ピザを買い、部屋でたべた。
バリスタパーティはたくさんの人がいた。カトリーナもいた。日本で会った以来だった。彼女はとても可愛かった。夏に事故で顎の骨を折ったらしい可哀想うに。
ウィリーはおたく。
カフィカゼ。会社登記。
5:47
ねる。
イングリはとても気に入ってくれている。
ハラルドのイビキはすごい。
何か。

彼は、何かしら新しいものを感じ、感動する。感慨深くなる。
雪が降っているとか、物価が高いとか、町並が綺麗だとか。
イングリは彼が驚いてるのを見て嬉しかったらしい。

106. オスロ

106. オスロ
ハラルド。12時起床。
ストックフレッツ、サプリーム、ティム、ど強い酸味。
うんうん、どこも美味い。
ハラルドの家へ。トーマス。
たくさんのルームメイト。まだ少し酔っていて、色々と少ししんどかった。コーヒー飲み過ぎか?
夜。
バックトゥザフューチャー2を見た。ハラルドは2時頃に帰って来た。レゲトンの好きな愛知のペルー人と話す。夢はラッパーらしい。
ハラルドのイビキはすごかった。彼はとても酔っ払っていた。

105. オスロへ

105. オスロへ
リシュケシュのボンバスティックおじさんを思い出した。彼は、フランス人の女性から写真付きの手紙を持っていた。宝物だ、という風に見せびらかしてきた。我々は彼の歌、彼の振る舞いの滑稽さに笑った。ミスタろばろば、ミスタろばろば、ファンタスティック、ビカムボンバスティック、ミスタろばろば、ミスタろばろば。。
ワークショップ、
エチオピア、シルキー、ミルク、ダークチェリー、すごい。
移動。ただ移動すること。止まっては移動すること。移動し続けること。知らない場所へ。自分の領域の範囲外へ、移動すること。
旅の意義は移動することにある。すなわち、移動することは旅そのものなのだ。感動や、ひらめき、出会いは副産物に過ぎない。移動とは、動くことで移り変わること。
では、通勤も旅と言えるか?
おそらくは、通勤も旅と言える。だが、副産物は減る。何度も何度も同じ道を往復すると、何も感じなくなる。草だらけの草原を何度も往復していると次第に道が出来るように、往復に往復を重ねると、ある種のストレス脳内物質が生み出されることはなくなる。ストレス脳内物質が無いと、報酬脳内物質もない。
いや、まて、旅とは、移動を通じてストレスに対処し、報酬脳内物質を得ることなのではないだろうか?
あるいは、初めての経験は全て旅なのでは?
要するに、変わり続けることこそ旅なのだ。脳内の物質はやはり副産物だ。旅は状態である。愛や睡眠に意味がないのと同様、旅にも意味はない。一方通行だが、一辺倒ではない。変わりたい、変わりたくない、旅をしたい、旅をしたくない、好むと好まざるとは関係なく、全て旅だ。
アクセル、ギア、ブレーキ、たまにサイドブレーキ。自分の肉体を守りながら、移動するのだ。
そういえば、別れの挨拶をしなかった。不在に驚くだろうか。多少は。おそらく。
あるものが無いと、驚くのだ。イナイイナイ。バア。無いと不安。あったことに気付いて安心。あるのかないのか分からない不安が解消された途端、喜びの脳内物質が報酬される。快。遊びを通じて、快を学習してゆく。
Be動詞。基本。存在と不在。あるとない。肯定と否定。
飛行機。東へ向かった。ぐんぐん夜になる。倍の速度で夕焼け。夜。
エアロプレス。
恥ずかしい。アジア人は彼だけ。
豆を挽く。とても良い匂い。お湯を貰う。ぬるい。思ったより簡単にお湯をくれた。21日、昨日の焙煎だ。ぬるいこともあって、味は出切らなかった。か弱い味。麦茶のよう。席は13のF。fuck 13というところか。
ミッキーマウス
ドッキリgags
トム&ジェリー
オスロは雪が降っていた。羽毛のような柔らかそうなおおつぶの雪がふわふわ降りてきた。
さながら天使の羽のようだった。子どもが気まぐれに木の実を摘み落として遊ぶように、冷たい空気に踊りながらぽろぽろやってきた。飛行機の翼に落ちると、え、もう終わり?といった具合にしばらくふてくされながら左翼の上で転がってだだをこねた。
オスロの人は、フレンドリーで優しい。
iの家。
iの彼氏。ミートボールうむい。魚もうまい。

100%。効いた!
ゆらゆら

104. ロンドン

104. ロンドン
パレート不均衡の原則は徳を生み出さない代わりに、いかなる損もすることはない。
言い換えれば、誰も幸せにならない代わりに誰も損しないということだ。
Nude
グアテマラ
プラム、ナッツ、焦がしナッツ、少しアンダー。ベリーベリーアーモンド。ナッツチョコ。焦がしキャラメル。甘酸っぱいマスカット。
コロンビア、v60
ジャスミン、烏龍茶、少しオーバー、シルキー、スイートベルモット。豆が10ポンド。たけえ。トルコの焙煎機、toper
Brew Dog TOKYO
エスプレッソのよう。シロップが入っている感じ。チョコレート、ジャスミン、エスプレッソ、プラム、メロン、ピート、複雑!!!度数18.2%!!!
ハードコアIPA9.2%
コーヒーのよう。重く苦く甘い。後味は抹茶。
ピンクグレープフルーツ、りんご、ジン、グレープフルーツピール。
生姜、蜂蜜、ラフロイグ、ジェイムソン、レモンジュース。シナモンで複雑。
エースホテル。
ヒロ、誕生日。
半目。ぼやける視界。描く全ての素晴らしいもの。そうして生きる。正気を忘れ。
クリームパスタ。重い。

103. ロンドン

103. ロンドン
130おろしたポンドがもう20を切っていた。確か銀行には残すところ350ポンド程度。
コーヒーに10
本に10
食べ物に40
移動に30
ホテルに40
納得だ。
コーヒー。底が見えるか見えないか、一センチぐらい。まだ温かく、回すと湯気で白くぼやける。
森の中で協会が目立つように、殺風景な街の歩道の上に切りたての木でできたようなシンプルな横長の腰掛け。エスプレッソルーム。
グレープ、焦がしキャラメル。レモンドロップ。レモンケーキ。マウスフィールやばい。
マンモス。
ゲイシャ。カリタ。お湯を注ぐだけ。1分きっかりの抽出かな?フレーバーが弱い。キャラメリゼの太い味に負けている。冷めてようやく感じられるゲイシャの青リンゴ。しかし、皮ごとかぶりつくような新鮮さはなく、焼いた青リンゴパイのよう。甘く、ボディ。マウスフィールはもう一息欲しい。エイジングが決まらなかったのだろう。味が抜けていた。
TAPグァテマラ。やたらフレーバー。インフュージョンのおかげ!?チョコブラウニーもフワ柔らかトロリ。エスプレッソ。ダブル。とてもとてもフレーバーを感じることができた。すごい。感動的なエスプレッソ。スパイシー。しれっと出しているのが不思議で仕方が無い。
Profr
ナッツ、ナッツ、ナッツ、アーモンド。ホワイトチョコ。
グレープ、ストロベリー。メロンドロップ。
人を感動させる何か。暗闇に浮かぶろうそくの光、厳かに照らされる黒い背景、キリストの絵画。空腹時に食べるパン。コントラスト。
表音文字、英語。広告は必然的に色を帯びる。
クラフトビヤ。ハンドポンプでサーブするIPA。は昨晩のロンドンプライドより格段に美味かった。甘くてフルーツの香りがふんだんに溶け込んでいて、麦とホップだけでつくられているとは思えないほどジューシーでスポーツドリンクのように飲みやすく、かつ身体に染みた。アルコール度数は7.8%と高めで、凍らせたウォッカのようなトロっとした質感が喉を滑り落ちた。
ハーフパイントのリアルエールに含まれたアルコールは、カフェインを取りすぎたために低血圧気味の彼の意識を揺らすのに十分な効果を持ち合わせていた。
+1, sugar addiction
Channel4.com
マテオ。イタリア人。仕事を求めてロンドンへ。28。環境なんちゃらのマスターを持っているが、イタリアの経済がコラプスしたたために公務員の仕事は無いのだという。夢はない。彼と点の決まらないビリヤードをした。キューの先端はガタガタで、玉が酷い方向に飛んでいった。1ポンド。マテオが払った。惨めなゲームだった。
かたや、宿のスタッフたちはロクに仕事もせず、毎日ゲームをして過ごしている。どこから金が湧いてくるのか。勝ち組と負け組の違いを見せつけられた気分がした。
英語が思うように通じない。おかしな発音で早口をまくし立てる彼等に圧倒され、いつにも増してカタコトで喋る。
分からない顔をしてもお構いなしに早口をまくし立てられる。言葉で言ってるんだから、伝わって当たり前という顔をしている。人と人は簡単に分かり合えるという若い勘違いだろうか。あるいは、ただたんに興味がないだけだろう、
旅の意義は、家を持たないこと

102. ロンドンへ

102. ロンドンへ
妙に落ち着いた夢を見た。
朝の5時とかそこら。
何回かアラームが鳴った。二日酔いだった。気の抜けた炭酸水を飲みながら、駅まで歩いた。頭痛。彼の身体ではない気がした。
これでローマもおしまい。いよいよ、ロンドン。外は寒くはなかった。薄黄色いぼんやりした街灯が、汚い街を照らす。永遠の都。
いつになく新鮮な朝。
広い道路、猫、ホームレス、二日酔いでじわり痛む眼球、車椅子をベッドのようにして眠る年老いたホームレス。公衆電話の目の前。彼にとってもまた、新鮮な一日なのだろうか?
おそらく、NOだ。
新鮮な一日とは、変な言い草だ。フレッシュ・デイとでも言うのだろうか?fresh day. 
彼の目覚めが、私の見るであろう一日に導くことは決してない。彼の目覚めは彼に何を見せるのだろう。
深夜特急のあとがきノートが読みたかった。
昨日はワインを2本空けた。
日本人の小柄な女の子と。
もちろん、セックスはおろかキスすらしていない。
私は紳士なのだ。とんだ紳士だ。
バス。
蒸し暑い。
コートの襟が首をちくちくした。服の下でも控えめに吹き出た汗が、肌にセロハンテープを貼っているような不快感を与えた。
いずれ消化されてしまうであろうもやもやした不快感を胸に抱え、不思議な気持ちでバスに乗っていた。居心地の悪さ。
ロンドン。私にとって、日本への帰り道。
バス。郷愁。
空港。ボーディングパスを印刷していないという理由で15ユーロ払う。どういった理由でプリントが必要なのか、何に対して15ユーロ必要としているのか。ペナルティチャージといったところか。あこぎな商売だ。滑稽にも、詰めの甘いバックパッカーは変なところで損をする。詰めの甘い人間は、と言った方が良いだろう。インドで会ったアフロは、今ロンドンにいて着いた初日などは79ポンドのホテルに泊まったらしい。
ヨーロッパは殆ど全てがシステマチックだ。あらゆる色々を「最も合理的な」システムに任せ、人々は処理するだけだ。
人間らしい温もりを感じることは比較的容易ではない。寛容さは、社会のどこかにパレート不均衡を生みだすのだ。寛容さは、邪魔なのだ。悪魔なのだ。
1人の人間を助けるために大勢の人が少しだけ損をすることは、まかり通らない。そういう主義なのだ。
みんなが損をしているのだから、その程度の損は諦めたまえ。君がその損を無しにしようとすると、我々はもっと損する羽目になるのだよ。
ルールを守るのだ。ルールは、承認だ。同意だ。
同意しますか?
しないのだったら、君に市民権はないのだ。
誰も君を待ってくれない。みんな忙しいのだ。みんなって誰だ?彼等だ。彼等って?我々だ。屁理屈はたくさんだ。
時間がないのだ。
否。時間が、足りないのだ。急げ急げ!急がない人間は、我々の社会では、軽蔑に値する。
君だけの夢を見てはいけない。
君だけの夢は君以外の人に、理解されるべきではない。
チンピーニ空港。金髪の女の子が父親の腕に抱かれて泣いていた。見ると、荷物検査の奥の叔母にしきりに手を振っている。別れの悲しみ。
空港内のカフェ、割高かと思ったコーヒーは1.1ユーロだった。0.1ユーロしか割高ではない。これがイタリアで飲む最後のコーヒーだった。
寂しさは癒えた気がした。
癒えたという過去性。それがまた別の寂しさを産み出した。
私には、私がいるじゃないか!
…答えになっているだろうか。
慰め。自慰。嫌な響きだ。
私が人生において必要なのは、生理的欲求の解消と精神的快楽の享受のはずだ。
だが、どうだろう。時々さみしさに取り憑かれる。私の中から産まれる寂しさ。精神的排泄物とでも言ったところか。
飛行機の座席には13がなかった。彼の席は13のFだった。右手の窓からは、エンジンが見えた。
眉毛まで金髪の大柄な男が、酸素マスクの付け方を手話を交えて説明している。口には、笑いを我慢しているような微笑が浮かぶ。
酸素を吸うと、人々はハイになって死を受け入れるという。
人は幸せに死ぬべきだろうか。
飛行機に乗る度、死ぬ気がする。この飛行機は空中で停電してしまうのではないか。
失速しないように、バランスを保ちながら成長する。
彼は何者かになる。
Arrivedelci italia. Bye bye italia.
雲の上は雲だった。濁った水中にいるような、薄い雲だった。その上は、暗い青を身に纏った元々は白い空気がどこまでも続いていた。上から見るイタリアは、雲の苔が一面蒸していた。
窓を通して外を見る。右翼越しの空。西の空。間接照明のような良い色。夜は、頬を染めるようにさりげなく、明るさを受け入れ始めていた。太陽の周りを地球が回っているなんて、今や信じられなかった。彼は、神話を信じたかった。遠く細い雲は空飛ぶ大艦隊に見立てたかった。
太陽が確固たる意思で、毎日朝をもたらすのだ。不思議だが、奇跡などではない。自然そのもの。彼はシゼンという響きは嫌いだった。あるがままという響きも嫌いだった。as it isも少し違う気がした。世界は、世界そのものだった。それは、それそのものだった。
右翼は、体育館の壇上の如く真っ直ぐ硬そうに表面に光沢を帯びていた。
7:32
紙パックから絞り出す林檎風味のジュースと引き換えに、半ぞでシャツの男がカートを持って集金していた。プラスチックで出来た子供騙しの滑り台のようなテーブルに右肘を置いていた彼に、0.5秒ほど集金者が目配せをした。意思がないのを瞬間的に判断し、集金活動を続けた。
外の景色はもう詰まらなかった。機内アナウンスが安いスピーカーから流れた。スクラッチ。
見かけによらず窓はひんやり冷たかった。
ねぼけ。空の上というのが信じられない。
彼は一人のときより二人でいるときよけいに孤独を感じる。だれかと二人でいると、彼はどうしようもなくその男の手に委ねられている。一人でいるときは、全人類がかれに掴みかかるが、差し伸ばされた無数の腕はもつれあって、だれ一人彼のところまでは到達しない。
=
移動すること、ただ移動すること。
迷い犬が飼い主になれる筈がない。
ある種の寛容さを身につけた。
寛容さの無い国に戻る。
はむでんまーけっと
カフェイン
ゲストエスプレッソ。うまし。トマト、ムスカット
味の一方通行、皿の上に逃げ場がない

101. ローマ

101. ローマ
ヴァチカン。
システィナ。有名な絵画以外におびただしい数の絵画。ミケランジェロのムキムキマッチョのキリスト。
現実と夢が、どちらも半透明。オーバーラップ。
ミイラ、骨のアーチ。
まだ死が生きている。
骨に服が着せられている。
肉体の部分が、その部分だとはっきり認識できる。
骨が美しい形を描く。いや、骨で美しい構図を描いていると言った方が正しいだろうか。
背景に賛美歌とキリストのイメージ。
63 queen square, not in kill 
フラートな関係。
ミナミは大学教員でもある父親を尊敬しているようだ。宗教人類学のプロフェッショナル。宮崎駿と呑み仲間だとも言っていた。私のお父さん凄いのよ。と聞こえてきそうだった。